私たちは、たった60年前のことだって覚えていることは難しい.
ゴネアミ(五人網)
小川博, 旧児島湾の漁撈民俗覚書, 1960, 岡山民俗(42) 、湯浅照弘, 旧児島湾の漁具と漁法の考察, 1970 よりイメージ
「カラスの羽根をつけた綱の両端を2人がもち、別の2人がもって待ち構える網に追い込む.羽根をつけた綱には石で重しがしてあり、4月から12月の間、海中で走り回って行う.褌があるとないでは速度が大違いで、霜が降りるような時期でも素っ裸でやっていた」
樫木網漁の杭打ち風景
「旧児島湾の漁具と漁法の考察」本文からイメージしたもの
児島湾の至るところで行われていたウナギカキ漁
聞き取りからイメージ
冬のヨシ刈り
吉井川河口、笹ヶ瀬川河口(福田)、倉敷川河口(宇藤木周辺)での聞き取りからイメージ
屋井床漁
小川博, 旧児島湾の漁撈民俗覚書, 1960, 岡山民俗(42) よりイメージ
「潮がひいているときに、2尺程度のヨシを束ねて作った粗朶を5寸置きに、半分程度差し込んで30個ほど並べてある種の魚礁を作る.夜の満ち潮でここに投網する」
チンダイ掘り(東畦の聞き取りからイメージ)
「水に胸まで入って、篭に泥ごと揚げたチンダイを海ン中で洗う.濁って汚ない水を覚えておるもん」
チンダイ掘り(福田の聞き取りからイメージ)
「青江潟では、一本ずつ掘ったりするんじゃない.イタをずずっと引けば、ハチの子みたいにポロポロと捕れた.たくさん居たから……」
モグリ漁
湯浅照弘氏の聞き取りからイメージ
2尺〜3尺(60cm〜90cm)の浅い海で妹尾の人がよくやっていたのは潜ってチンダイを捕ったり、足で穴をさぐってシャコ(恐らくアナジャコ)を捕るモグリ漁だった